タペストリーとはどのようなもの?生地の選び方や設置事例を解説

装飾アイテムとしてタペストリーの作成を検討されている方もいることでしょう。
タペストリーは多様なデザインと使い方から、室内外の装飾に効果を発揮するアイテムです。また、店舗のアピールやお客様の目を楽しませる要素としても活用されています。
本記事では、タペストリーの意味や生地の選び方、さらにタペストリーの作成方法について解説します。目的や用途に合ったオリジナルタペストリーを作成して、室内外の空間を個性的かつ魅力的に演出しましょう。
目次
タペストリーとは?
タペストリーは、麻やウール、絹などの素材を用いて風景や人物などを織って作られたものです。元々は古代ギリシャで作られたつづれ織りの織物が祖とされています。
しかし、現代では文字やイラスト、写真などを印刷した布や合成紙などを、壁やガラス面に吊って使用するものもタペストリーと呼ばれるようになりました。
タペストリーは、インテリアや装飾品、販促グッズとして使用されることがあります。同様に用いられるポスターは主に紙製ですが、タペストリーは布や合成繊維で作られています。
タペストリーの魅力は、壁や壁に吊るすことで空間に華やかさを添えると考えられますまた、素材やデザインによっては、防音効果や遮光効果も期待できます。
ポスターとの違いについて
似た商品に「ポスター」がありますが、素材や耐久性、設置方法が異なります。
ポスターは光沢紙や上質紙といった紙素材ですが、タペストリーは次に紹介する通り布や合成紙、ビニール生地が用いられます。
そのため耐久性も異なり、紙を使用するポスターはラミネート加工など耐水性に強くしない限り雨風などには弱いです。一方タペストリーでは、使用する素材が多岐にわたり紙ではないため耐久性に優れています。
設置方法は、ポスターはタペストリーと異なり紐がついていないため、壁にテープや画鋲で張り付けることで設置が可能です。タペストリーは紐がついているため、天井からつるしたり、壁などひっかけられるところがあればどこでも設置が可能です。
タペストリーで使われる生地
タペストリーは本来、つづれ織りで作られていたため糸を使用していました。しかし、現代では合成繊維や化学繊維の生地にインクジェット印刷などでデザインを印刷して使用されるものも多いです。
以下にインクジェット印刷でよく使われる生地を紹介します。
生地 | メリット | デメリット | 画像 |
---|---|---|---|
テトロンポンジ | 軽く薄い布生地 裏抜けがいい 乾きやすい |
なので低コスト耐久性が低い 3ヶ月前後で交換が必要 |
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トロマット | 厚手の布生地 テトロンポンジより 長持ちしやすい 丈夫で柔らかくシワ になりにくい |
布生地のため屋外で テトロンポンジ より金額が高い |
使用しにくい![]() |
スエード | 柔らかな光沢がある 高級感が出やすい 発色がよく写真や イラストを使う場合に おすすめ |
水で洗うとシミ 布生地より価格が 高くなりやすい |
になりやすい![]() |
遮光スエード | 両面印刷可能 スエードより上品な 印象を与えやすい 厚みがあり耐久性が高い |
裏抜けしない スエード生地より 重たくなる |
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ターポリン | 耐久性や耐水性 交換目安が3~5年と 比較的長い 光沢があり写真の 発色が綺麗 |
に優れている生地が重くなりやすい 風に煽られやすい |
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遮光ターポリン | 両面印刷可能 耐候性に優れている |
ターポリン生地の 大きさによっては 持ち運びしづらい 価格が高い |
中で一番重たい![]() |
生地を選ぶ際は、使用場所や目的に合ったものを選びましょう。屋内用には軽い布生地、屋外用には耐久性の高いターポリンが適しています。
また、デザインや用途によって生地の特性を考慮することもポイントです。
スエードは高級感があり屋内向き、遮光ターポリンは耐候性に優れていますが重くなるため注意が必要です。
生地の種類と品質によって価格が異なるので予算に合わせて選択しましょう。
タイプごとの使い方や設置事例
ここでは、タペストリーのタイプごとに、その使い方や設置事例について解説します。設置する場所をイメージしながら、どのタイプが適しているか確認しましょう。
袋状になっているタイプ

袋状のタイプは、手軽に効果的な広告や装飾が実現できるため、多くの店舗やイベントで利用されています。
袋状とは生地の上下に棒袋縫い加工が施されており、パイプや紐を通せるようになっているものです。一部のタペストリーは、上部のみが袋になっている場合もあります。
このタイプは、パイプがむき出しになりにくく、デザインを前面に出すことができます。室内のインテリアとして使用するだけでなく、店舗の宣伝やショーウィンドウの装飾などでも活用できるでしょう。また、市販のグッズとしてもよく販売されています。
棒などで挟んで使用するタイプ

棒などで上下を挟んで使用するタペストリーは、部屋のインテリアやカフェの内装など、さまざまな場面で活用されます。
バーの材質によって雰囲気を変えられるため、アルミやプラスチック、木材などの棒を使用することで、デザインや空間のテーマに合った雰囲気を演出することが可能です。
ただし、棒を挟んで使用するため、デザインやイラストがバーに被ってしまう場合があります。バータイプを選ぶ際は、デザインの配置に注意しながら作成するようにしましょう。
天井や壁などに固定するタイプ

天井や壁などに固定するタペストリーは、いわゆる日除け幕や垂れ幕としても知られており、大きめのサイズの幕として使用されます。壁や天井から吊り下げて、床などに固定することが多いタイプです。
また一般的に屋外の看板として使用され、ビニール生地などがよく選ばれます。耐久性や耐候性に優れた素材を使用することで、雨や風により強くなる可能性があります。
つまり、天井や壁に固定するタイプは宣伝効果や保護機能を兼ね備えたタペストリーの一例として考えられます。
タペストリーの飾り方はこちらの記事で詳しく解説しています。
タペストリーの作成方法
タペストリーの作成は自作でも可能です。ここでは自作する方法と、自作が難しい場合に業者を利用する方法について解説します。
生地を購入し自作する
タペストリーに使用できる生地を購入し、自分で作成することも可能です。たとえば、以下のような方法でタペストリーを作成できます。
- ステンシルプリント: ステンシルを使って好きなデザインをプリント
- アイロン転写: プリントペーパーを使ってデザインを印刷して転写
- ペンで布に書き写す: 直接ペンや絵の具でデザインを描く
- 市販のキットを購入する: タペストリー作成用のキットを購入して作成
- 既製品をアレンジする: 既存のタペストリーを自分好みのデザインに
タペストリーを自作することで手作り感を出しながら、自由にデザインを作成できるでしょう。また、周りとは被らない個性的なタペストリーを作りたい場合や枚数が少ない場合にもおすすめです。
タペストリーを自作する方法はこちらの記事でも詳しく解説しています。
業者に作成を依頼する
自作でタペストリーを作る際に次のような悩みをもつ方もいるでしょう。
- 同じデザインのタペストリーを多く印刷したい
- 綺麗に仕上げたい
- デザインが複雑で転写が難しい
- 自作する時間がない
この場合は業者に作成を依頼する方法もあります。業者に依頼すれば、大量印刷や複数枚作成も可能で、技術や設備を活かして高品質な仕上がりを実現しやすくなります。
のぼり印刷.comでは、オリジナルタペストリーの印刷を1枚から注文可能です。フルカラーインクジェット印刷で8種類の生地からお選びいただけます。
オリジナルデザインやイメージを実現したい方は、ぜひのぼり印刷ドットコムをご利用ください。詳細な仕様や注文方法は、こちらのページをご確認ください。

タペストリーを飾るうえでの注意点
賃貸で画鋲を刺してタペストリーを飾る場合は、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が国土交通省で定められていますので、トラブルが起きないよう事前によく読んでおきましょう。
また、直射日光や紫外線にあたる位置に設置してしまうと、色があせて損傷しやすくなってしまったり、高温多湿の場所だとカビが生えてしまう可能性がありますので、タペストリーを飾る際は注意しましょう。
タペストリーを飾る方法についてはこちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
タペストリーは、店舗の魅力を引き立てるアイテムです。タペストリーを作成する場合は、目的を設置場所に合わせた生地を選択しましょう。屋内用なら軽い布生地タイプが適しており、屋外用としては耐候性の高い生地がおすすめです。
また、デザインや用途に応じた生地選びをおこない、高級感や上品な印象、発色の良さなどを考慮しましょう。
自作でも可能ですが、業者に依頼すれば時間や手間をかけずに、目的に合うタペストリーを作成できます。
作成の際は、店舗の雰囲気を個性的に演出できる生地を選び、デザインや用途に合わせたタペストリーを作成しましょう。